B'zはビーズさんと、さん付けで呼ぶのが正しい
先ほどファミリーマートに行ってきた。BGMからラジオのパーソナリティの声が聞えてきた。女性パーソナリティが曲紹介をした。「それではお聴きください。ビーズさんで、いつかのメリークリスマス…。(曲がスタート)」B’zの有名なクリスマスソングだった。コンビニで立ち読みしていた私は、違和感を感じざるを得なかった。それもそのはず、ビーズさんって。ビーズにさん付けは、ちょっと変ちくりんじゃないかい。
正しくはビーズなのか、ビーズさんなのか?
本当はこのラジオ番組の女性DJが言うように、ビーズにさん付けをする方が正しいのだろうか。もしビーズさんが正しいのであれば、サザンオールスターズさんやスピッツさんやミスターチルドレンさんや嵐さんっていう方が正しいってことになる。アーティスト名が安室奈美恵さんや中島みゆきさんなど、個人ならさん付けで呼んだ方がいい。ビーズだけビーズさんで、他のグループはさん付けしないのもあべこべだ。
例えばラジオのDJが曲紹介するとしたら。「それではお聴きください。稲葉浩志で、いつかのメリークリスマス」は変だ。「稲葉浩志"さん"で、いつかのメリークリスマス」の方が違和感がないし、しっくりくる。
ビーズと呼び捨てにする方が正しい?
私は以前、訪問営業をしていたときのこと思い出した。その営業所の先輩で建物に様を付けて「建物様」と話す人がいた。マンションに行って玄関先で住人たちに「こちらの建物様は…」と言いながら、商品の説明をするのだ。私はその先輩を思い出してしまった。敬語や丁寧語を使おうと意識するあまり、何にでも「様」や「さん」を付けてしまうのだ。
丁寧に説明しようとして、変なところに「様」や「さん」をつけて話してしまう人は、別に悪気があってそう言っているわけではないのはわかる。以上のように考察すると、この女性DJはビーズの大ファンで、失礼のないように丁寧に曲を紹介しようとした結果、ビーズさんという、ユーモラスな敬い方をしてしまったと考えられる。
ビーズさんと、さん付けで呼ぶのが正しい
ここまで来て、今までの仮説をひっくり返すようであれだが、ビーズをさん付けで呼んだ女性DJは、正しいといえる。なぜなら自分が好きなアーティストを呼び捨てにする行為は、神様を呼び捨てにすることと同義だからだ。この女性DJは、本当はこういう風に曲紹介したかったのではないか、「ビーズ様で、いつかのメリークリスマス」と。内心ではビーズさんではなく、稲葉浩志様であり、ビーズ様なのだ。彼女の中では。
だけど、さすがに「ビーズ様で」と言ってから曲を紹介するのはユーモアが過ぎる。よって彼女はTPOをわきまえた正しい判断をしたと言える。しかし、ホントのホント、彼女の心の声を聞いた私の導き出した解答は、ビーズではなく、ビーズさんでもなく、ビーズ様なのだ。
「それではお聴きください。ビーズ様で(少しためる)、いつかのメリー、クリスマス様……(曲が流れ出す)」これが正解なのだ。
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