東京の友人から2年ぶりに連絡があった

彼は開口一番、仕事を辞めてからFXで勝負して数十万の損失を出したと言った。

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東京の友人から2年ぶりに連絡があった

職業に貴賎なし

一通り話を聞いてから、私から彼に言ったのは「生活保護を受けた方がいい」だった。高田馬場の家賃8万円のマンションに住んでいる彼は、来月中にでも仕事にありつかないと困る様子だった。だったら働いたらいいと誰しもが思うと思う。私も思った。しかし彼が次にやろうとしている仕事はインカジだった。インカジとは、インターネットカジノの略で歌舞伎町にある違法店だ。彼は前にもその仕事をやっていた。だから次もと、考えていたのだ。私は彼を制した。私の良心が彼を諫めた。

職業に貴賎はない、と言うが、法律に違反している仕事はやめた方がいいと思ったからだ。私は「あなたのやりたいことは何ですか?」と聞いた。答えは「わからない」だった。連絡を取り合って15年近くになる彼との話は、いつも同じような展開になる。生活に追われ、ただやりたくもない仕事に精を出し、人間関係や長時間労働で疲弊して、いつも仕事が続かないのは私も同じ。だから彼の心情は痛いほどわかる。しかし彼は40を数年過ぎた男。そろそろ自分探しを終わりにしないといけない年頃。これも私と同じ。ちなみに彼は同時に結婚相手も探している、もしもこのブログを読んでいる方の中に動物愛護精神旺盛な方がいたら、ぜひご一報いただけたらと思う。心優しい動物園珍獣猛獣猛禽類担当職員経験者の方優遇。

最後に「しばらく長時間労働から解放され、自分と向き合ってみてはどうか?」と伝えた。そうすれば自分の本当にやりたいことが見つかるかもしれないと、思ったからだ。ただ私自身も、自慰以外で自分が本当にやりたいことが何なのかわかっていないのはご愛嬌。

彼とは20代の頃、当時勤務していた錦糸町のフーゾク店で初めて知り合った。当時彼は一時期、店長をしていた。そこから紆余曲折あり、2年前にリモート口喧嘩別れのような感じで疎遠になっていた。彼には昔、ブログを書くことをすすめたこともあった。しかし彼は3日坊主で続かなかった。昔からすぐに金になることしかやらない男だった。「やれない女はただの女だ!」が、彼の口ぐせだった。私は最後に、自殺だけはやめた方がいいと伝えた。死ぬくらいなら、犯罪に手を染めるくらいなら、生活保護を受けようと言った。彼は今、私に連絡してくるほど追い詰められているのだ。追い詰められた人間は何をしでかすかわからない。

人はよく友達は選んだ方がいいというが、私に選ぶ友達はいない。来るもの拒まず猿も木から落ちるのことわざを筆頭に、処女も歩けば棒を握る、急がばしごけ、案ずるよりやるが易し、などを信条にして生きてきた。その私が思うことは、人生は理不尽だということだ。彼のように頑張って働いても報われず。私のように働かなくても報われない。一体全体どうしたらいいのか。