中華料理屋で昼間から酒を飲む年の離れたカップル

金無しとはもはや治療法のない深刻な病である。

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中華料理屋で昼間から酒を飲む年の離れたカップル

沖縄に住んでかれこれ3年がたつ。沖縄は車社会。高齢者も平気で運転している。東京ほどではないが高級車を見かけることも多い。中でもベンツに乗っているじいさんをよく見かける。ばあさんはいない。ベンツに乗るのは決まってばあさんではなく、じいさん。私もいつかはベンツと若い頃に意気揚々と免許を取得したが、この様である。

今日、近所の中華料理店でランチを食べてきた。無愛想な中国人が経営している小汚い店だった。入店後、すぐに白髪のじいさんとお姉さん(40代?)のカップル?らしき二人連れが入店してきた。二人は昼間っからハイボールを注文していた。女の方は少し酔っぱらっているように見えた。じじいは小奇麗な身なりをしていて、女は水商売風にも見えた。じじいはいかにも金持ち風な佇まいだった。じじいはたぶんベンツに乗っているんだろうなと思った。私も店で一番安いチャーハン定食を食べながら、そんなじじいになりたいと思った。金持ちのじじいになって下品な女を連れて下品な中華料理屋で下品な料理を食べる。

下品さこそ、人間本来の姿なのだ。下品さ無しに生きている実感など味わえるわけもない。下品さとは生きている実感なのだ。そう思った。驚くほど餃子のうまい下品な中華料理屋だった。